2012年良かった漫画
タイトル通りです。30作選んでみました。
ちなみにもうすぐ2013年3月です。
ちょっと収集がつかなくなりそうだったので、選ぶにあたっては以下のレギュレーションを設けました。
- 2012年に新作として単行本が刊行されたもの(2011年以前の作品の続刊とかはなし)
- だけどもう時期が時期なので、2013年に入ってから続刊が刊行されたものについては評価に入れてます
- 一作家一作品
チラ裏ですが、ポチって引きこもるお手伝いができれば嬉しいです。
順位とかはあんまり考えてない。
平方イコルスン『成程』 楽園(白泉社)、全1巻
順位はつけてないと言いましたがひとつ選べと言われたらこれ。
不毛。不穏。油断してると…えっえっ………あっ…?………ってなる。
気がつくとこれだけを読んで一日が終わったりしてた2012年でした。
有永イネ『さらば、やさしいゆうづる』 ITAN(講談社)、全1巻
天才。ほら、ここが琴線だろ?これが良いんだろ?とばかりに震える。
高畠エナガ『Latin 高畠エナガ短篇集1』 スーパーダッシュ&ゴー!(集英社)、全1巻
人外とコマを割って物語ることへの執念。
AIスキーとしては表題作を歴史に刻んでおかなければなりません。
五十嵐藍『ローファイ・アフタースクール―五十嵐藍短篇集』 コミックブレイド他(マッグガーデン)、全1巻
ぼくらが求めている黒ロンダウナー女子高生のすべて。
道満晴明『ニッケルオデオン 赤』 IKKI(小学館)、既刊2巻
比較的ライトな道満晴明。エログロが軽度、ぐらいの意味合いなので重量級。
安堂維子里『Silent Blue』 FEEL YOUNG(祥伝社)、全1巻
一貫して水モチーフを描いてきた作者のひとつの到達点。静謐な脈拍。
高野千春『終末のマリステラ』 コミックフラッパー(メディアファクトリー)、既刊2巻
ポスト・アポカリプスの世界で蹂躙され使い捨てにされる少女たちの官能。
小川麻衣子『ひとりぼっちの地球侵略』 ゲッサン(小学館)、既刊2巻
抜群にエモいボーイミーツガール。
岩岡ヒサエ『なりひらばし電器商店』 イブニング(講談社)、既刊1巻
岩岡ヒサエがご近所系レトロフューチャーSFを描いて面白くないわけがない。
倒錯に次ぐ倒錯が何周かまわってただひたすらに愛と正義を追い求める小路漫画の系譜に漏れず。
2012年は『ごっこ』、『来世であいましょう』も完結させてノりにノっている感。
戸塚たくす/阿久井真『ゼクレアトル~神マンガ戦記~』 裏サンデー(小学館)、既刊1巻
凡百のメタ風コミックが尻尾を巻いて逃げていく。
メタ要素を抜いたところのストーリーラインもアツいし、気がつくと漫画を読むという行為そのものまで取り込まれていて恐ろしい。
久正人『ノブナガン』 コミック アース・スター(アース・スター エンターテイメント)、既刊2巻
溢れ出る脳汁。カッキェー!
阿部共実『空が灰色だから』 週刊少年チャンピオン(秋田書店)、既刊4巻
掬われることは救われることだと思った。
コザキユースケ『どーにゃつ』 ヤングガンガン(スクウェア・エニックス)、既刊1巻
ハードSF。マジで。
ふみふみこ『そらいろのカニ』 comicスピカ(幻冬舎)、全1巻
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イクニ監督のコピー力が圧倒的すぎて何も言えないんですが、どれ読んでも面白いふみふみこで一番好きかもしれない。
空気はどこかカラッとしながら肌は湿度を保ってるのが東山作品だと思うんですが、それはロリエロでも百合でも変わらず。というか両側から女の子なのだから素晴らしいに決まっているのだった。
続きはまだですか……………
天野しゅにんた『私の世界を構成する塵のような何か。』 百合姫(一迅社)、既刊1巻
矢印入り乱れ。ビッチがいっぱいでとてもおいしい。
いくえみ綾『トーチソング・エコロジー』 comicスピカ(幻冬舎)、既刊2巻
ここ最近のいくえみ作品ではベスト感。
佐藤明機『パラダイスバード』 コミック@バンチ他(新潮社)、全1巻
15年ぶりの新刊だそうです。
恥ずかしながらこれで初めて知ったのですが、即座に全作ポチりました。
松島直子『すみれファンファーレ』 IKKI(小学館)、既刊2巻
弱ってるときに読んでボロッボロ泣いたので。
(少なくともいまのところは)ドンパチしないロボット漫画。
坂井音太/玉置勉強『ちゃりこちんぷい』 グランドジャンプ(集英社)、既刊2巻
馴染めない鬱屈をブルーズのセッションでずぎゃーん!!!
視覚的にもありがたいのは言わずもがな。
月子『彼女とカメラと彼女の季節』 モーニング・ツー(講談社)、既刊2巻
百合ップルに割って入る男、じゃなくてちゃんと個対個対個なのが良いです。
志摩時緒『あまあま』 楽園(白泉社)、既刊1巻
ほぼ1話に1回ペースで事後なのにニヤリングラブコメになってるの、けっこうスゴイ。
高野苺『orange』 別冊マーガレット(集英社)、既刊2巻
ガジェットを転がしてかつガジェットに転がされずに少女漫画を作るにはこうすれば良いという好例。
あと、少女漫画のモノローグと(かつての)ケータイ小説を繋げて考えたくなった。
3巻完結予定で、きっちり終えて傑作になることを期待する反面、これで本当に辞めてしまうのだとしたら惜しいなあとも。
小森羊仔『シリウスと繭』 YOU(集英社)、全2巻
バンプオブチキンの詩情をマンガ読み受けしそうな絵柄に乗せて正統派少女漫画をやるとこんな感じだろうか。
相手役が(当然ハイスペックではあるんだけど)程よいバランス感で好みだった。
これで良いのだ感。ジャンプ代表枠。
じつは楽には彼女がすでにいて、ラブコメ展開が「な~~~んて!!全部嘘っぱちなんだけどさ~~~~」で終わるまさにニセコイは読者の7割が考えたといわれる。
堀内厚徳『ベイビー・ワールドエンド』 別冊少年マガジン(講談社)、既刊1巻
タイトルにピーンときたら。ヒットして欲しい。
架神恭介/横田卓馬『戦闘破壊学園ダンゲロス』 月刊ヤングマガジン(講談社)、既刊2巻
てっきり横田卓馬先生は『転生変身DXドラゴンシャフト』が連載になって今ごろジャンプの看板を背負ってると思ってました。
「全ての金玉に災いあれ――!!!!」
・・・
ふぅ・・・